●●総研いのちとくらしニュースNo.2(2004年5月17日発行)●● 本メールマガジンは、会員の皆様に催事・研究会進捗状況・発行情報などをお 届けします。 ______________________________________________________________________ ●目次  非営利と協同について ______________________________________________________________________ ●非営利と協同について  研究所の名称にある「非営利・協同」ですが、非営利そして協同なのか、 非営利あるいは協同なのかなどなど、大いに意見が分かれるところです。  研究所の捉え方の一つとして、石塚秀雄(主任研究員)の発言を掲載させ ていただきます。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  みなさま、本日は当研究所角瀬理事長を励ます会にご出席いただき、 大変ありがとうございました。いただいたご祝辞の中で、非営利と協同を 混同してはいけないというお話がありましたが、仰るとおりです。  誤解をうけがちなのですが、実は私どもの研究所も、非営利と協同は 同じものだとは考えておりません。研究所の名称を非営利に黒ポツ、 すなわち中黒で協同としているのは、そのためです。  いわゆるNPOと、協同組合などの協同組織とは別の概念でありますが、 しかし、私どもは、それらが公的セクターや民間営利セクターに対する対 抗軸として、ひとつの社会的なセクターを構成しうるものであると考えてお ります。  違う概念をなぜ一つに結びつけるのか。  たとえば、光は二つの矛盾した性格、すなわち、一つは波動として、一つは 粒子として定義されています。自然の根元である光でさえ、このように矛盾 にみちた定義をせざるを得ません。非営利と協同も、社会セクターの2つの 側面を示したものであり、私どもはそのような矛盾を単純化することなく、 矛盾を内包したものとして、社会経済を説明するための補助線の役割を持 たせて、対抗軸の構築のために活用すべきだと思っております。  現在の社会保障の改悪、労働雇用の悪化という情勢に直面して、私どもは 統一的な視点で解決策を探求しなければならないと思っています。研究所名の 「いのちとくらし」という言葉は、人々の生活を守るという社会保障の探求と、 また人々の労働を重視するという、二つの側面を統合的にとらえるシンクタンク であることを示しております。  2003年実施の秋田県鷹巣町・町長選挙の結果を見るように、社会福祉要求 だけでは、不十分です。雇用や労働をもいかに統合的に政策化するかという 必要性が、増しております。  当研究所は角瀬理事長を先頭に、医療福祉の非営利・協同機関の在り方と、 それに関わる広い政策提言を目指した独自のシンクタンクとして発足しました。 どうかみなさまのあたたかいご支援ご指導を今後とも賜りますようお願い申し上げ、 本日のお礼のご挨拶とさせていただきます。 (2003年6月7日開催「角瀬先生 慰労と激励のつどい」閉会挨拶より) ______________________________________________________________________ ●ご意見・ご感想をお待ちしております。下記のメールアドレスまでよろしく お願いいたします。 webmaster@inhcc.org ●メールマガジン登録・解除の方法は以下のページをご覧ください。 http://www.inhcc.org/members/mailmagazine/index.html ______________________________________________________________________ ●発行:特定非営利活動法人 非営利・協同総合研究所 いのちとくらし ● このメールマガジンに関するご連絡はwebmaster@inhcc.orgまでお願いいたします。 http://www.inhcc.org/index.html