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共済研究会シンポジウム 保険と共済の存在意義

 

共済研究会

掲載日2015年02月17日


当研究所の研究員の石塚秀雄がシンポジストとして参加する共済研究会シンポジウムが開催されますのでお知らせいたします。(facebookのページはこちら)

共済研究会シンポジウム 保険と共済の存在意義

~『歴史的・社会的役割』をどう果たしていくか~

自分たちを支えるよりどころ(理念・理論、歴史観)を持つことが、状況をつくり出します。保険 や共済は、今ここにあるいのちとくらし、社会とリスクの現実の追認・再生産にとどまるのか。 変革・改良、「社会の協同業務」の再建に向うのか。生活問題が深刻化しながら社会保障が後退するいま、理論が求められています。

1996年の日米保険合意後、日本の保険と共済に大きな変化が起こっています。保険は保 障産業としての使命から遠ざかり、ひたすら巨大化の道をたどっています。人びとによる支え合いのはずの共済も、保険に同化しようとしています。

日本の保険市場の自由化を、米国側が点数化し評価する合意。自分たちでいのちとくらし を守ることを許さない、許されるのは保険を買う自由だけだという共済規制。この流れが、 TPP(環太平洋連携協定)ですべての分野で起ころうとしています。それでは、この国も市民生 活も成り立ちません。

日米保険合意と共済規制を許した背景に、保険と共済のしごとの意味、自分たちを支える よりどころが見えなくなっていたことがあります。伝統的保険学説では論者の数ほど保険の本質規定があるといわれるほど百家争鳴です。しかし、超歴史的に「保険の本質」を定義し(保険本質論)、保険を「保険技術」とすることでは共通しています。共済を「保険技術の利用」とす ることは、共済研究でも一般的です。自助としての保険-社会保険-社会保障への歴史的生成と、今ここにある社会的重層的構造が検討されることはありません。歴史的社会的視点から、保険や共済を担うしごとの役割が問われることもないのです。

はたして、保険や共済は単なる「保険技術」・政策手段でしょうか。それとも「歴史的社会的生成・役割」でしょうか。仮に「保険技術」と仮定したとしても、技術そのものが歴史的で社会的な性格と方向性を持っているのではないでしょうか。

現代の課題に向かう上で、理論は絵に描いた餅ではなく、力です。保険と共済は、たんなる 「保険技術」とその利用か「歴史的社会的生成・役割」か。準備期間をふくめて 10年の節目を 迎えた共済研究会が、根本問題を問いかけます。

日時と場所

申し込み方法

「シンポジウム参加申し込み」として、氏名・所属を明記の上、次のところに送信してください。

事務スタッフ 渡邊宛 f-watanabe@min-iren.gr.jp

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