ブックレット No.3 『新しい社会のための非営利・協同』
ISBN 978-4-903543-04-8 A5版75ページ
非営利・協同総合研究所いのちとくらし
発行日2008年03月05日
今日、ポスト新自由主義の「新福祉国家像」を展望したオルタナティブが求められている。「非営利・協同」論が、従来、協同組合など事業体論やコミュニ ティー論として論じられてきた経過から、福祉国家の制度設計を全面的に提供するものではないにしても、市場原理主義が席巻する時代に、医療の「公共性」 「公益性」を改めて問うた概念として、今後いっそう重要な位置を占めていくと思われる。(「はじめに」より)
非営利と協同は対立したり異質な概念だという解釈がありますが、われわれはそうは考えません。非営利と協同はひとつの社会的セクターを形成できると考え ます。…協同は自らの主張を広げるためではなくて、異なる考えを含めて広く手をつなぐことです。グローバリゼーションは多国籍企業立ちが団結しているため に起きています。いまこそ人々のグローバル化すなわち、団結が必要な時でしょう。(「あとがき」より)
これまで『いのちとくらし研究所報』で発表してきた論文や座談会をまとめたものです。新しく用語解説を巻末に入れています。
目次
- はじめに 鈴木篤
- 非営利・協同とは
角瀬保雄
- (1) はじめに
- (2) 理念としての非営利・協同
- (3) 経済主体としての非営利・協同
- (4) 経済セクターとしての非営利・協同
- (5) 非営利・協同の課題
- (6) 非営利・協同と労働
- 非営・利協同と社会変革
富沢賢治
- (1) 社会変革の歴史
- (2) 非営利・協同組織とはなにか
- (3) 非営利・協同セクターとはなにか
- (4) 社会経済システムにおける非営利・協同セクターの位置と役割
- (5) 結論
- 非営利・協同の事業組織
坂根利幸
- (1) 非営利・協同の意義
- (2) 非営利・協同の出資と所有
- (3) 協同の民主主義
- 座談会「非営利・協同入門」角瀬保雄、富沢賢治、中川雄一郎、坂根利幸、司会:石塚秀雄
- 「社会的」という言葉の流行
- 労働の社会化、市場の社会化
- 非営利・協同もリスクを引き受けた
- 用語解説
- あとがき 石塚秀雄
頒価200円。申込のお問い合わせは総研いのちとくらし事務局までお願いします。民医連関係者は(株)保健医療研究所へ連絡ください。